zvs(ドイツ中央学籍配分機関)

※本用語の解説は1992年に作成されたものです。

統ードイツにおける旧西ドイツの一般的大学入学資格である「アビトウア資格取得者」の入学先大学・学部を決めることを任務として,1972年に設置された機関。この資格を取得すると,原則として「一般的入学資格」,つまりどの大学どの学科を問わず希望するところに入学できる権利が与えられるが,高等教育の大衆化が進んだ1970年以降,高等教育の収容数の絶対的な不足や医学部などの特定専門分野への志望の偏りによって,この入学資格だけで入学者の決定をすることができなくなり,資格制度の理念に反して入学者数制限(ヌーメルス・クラウス)という選抜政策を採らざるを得なくなっている。
この機関は,国内のすべての大学に対する入学許可を一括して扱っており,A学者と入学待機者の振り分けを行っている。選抜基準は資格取得の際の成績と入学待機期間の長さであり,資格取得の成績が低ければ待機期間の長さで補うこととなる。なお医学部希望者(歯学希望者,獣医学希望者を含む。)の場合には,適性テストと面接試験が別に課され,その成績も選抜基準となる。