選抜効果
※本用語の解説は1992年に作成されたものです。
二つの変数の間の相関係数を求めるとき,全体の集団から特別の集団を,一方の変数の値を使って選ぶと,この選ばれた集団の相関係数が,全体の集団に比べて小さくなること。例えば,入試得点と学内成績との相関係数は一般に小さく,ときには負になるが,これは入試得点によって合格者(入学者)を選んだためで,もし不合格者を含めた全受験者集団で,学内成績との相関係数を求めることができれば(実際には不可能であるが),もっと大きな値が得られるものと期待できる。入試における二つの試験(例えば大学入試センター試験と個別学力検査)の得点問の相関についても同じである。
二つの試験の場合の相関図の例を下に示した。
