相対度数分布

※本用語の解説は1992年に作成されたものです。

度数分布の各得点階級の度数(受験者数)を全度数(全受験者数)で割り,百分率で表現したもの。全度数を100にして表現した度数分布と考えればよい。
テスト得点の分布は,ある教科・科目について全受験者を対象として描かれるだけではなく,受験者を何らかの属性で分割した受験者群ごと,あるいは異なった教科・科目ごとに描き,それを相互に比較することも必要である。例えば,受験者と合格者,現役と浪人の比較等がそれである。その際に各群の受験者数に大きな差がある場合,度数分布でその比較を行うのは難しい。例えば,ある試験で満点を得た受験者が,A群で100人,B群で1,000人であったとしても,B群の方が満点を得た受験者が多いとは結論できない。それは,この二つの群で全受験者数が異なっている可能性があるからである。このような比較を行うためには,各群の全受験者数を揃えておく必要がある。相対度数分布はこのためのもので,度数を百分率で表現することは,各群の全受験者数を100 に揃えることを意味する。