ETS(EducatonalTestingService)
※本用語の解説は1992年に作成されたものです。
アメリカのテスト機関。教育や職業の分野のテストに関する各種の事業活動や研究・開発,及びコンサルティングや研修や出版など様々な関連のサービス活動を行う機関である。全米教育審議会,カーネギー教育振興財団,大学入試協議会の3団体が設立発起して,1947年にニューヨーク州教育法により設立認可された非営利の民間の機関である。本部はニュージャージ州のプリンストンに所在する。職員数は支部を含めおよそ2,000人の規模と言われ,うち研究・開発に従事する専門職員は約2割程度である。
設立以来,その主要な活動は高等教育分野を対象としてきたが,100を優に超えるテスト事業の種類は初等教育から中等教育,そして大学や大学院にまでわたるあらゆる教育段階を対象にしている。多くのテスト事業のなかで大学教育段階での入学者選抜に利用されるテストとしては,大学入試協議会の委託を受けて作成・実施するSAT(進学適性テスト)やACH(学力テスト)が有名である。他には,大学院試験協議会の委託を受けたGRE(大学院入学テスト),経営大学院入学協議会が委託したGMAT(経営大学院入学テスト)など,大学院や専門職スクールの選抜で使われるテストがある。また,アメリカの高等教育機関で学ぼうとする外国人が受験するテストとして,大学入試協議会と大学院試験協議会とETSが共同して実施するTOEFL(外国語としての英語能力テスト)がある。