18歳人口
※本用語の解説は1992年に作成されたものです。
大学入学該当年令であるので,大学入学者選抜に関し,常に注目される数値である。通常3年前の中学校卒業者総数で表す。また,大学入学志願者総数,入学者総数などとこの18歳人口との比をとって高等教育の規模などを議論することが多い。
18歳人口は,第2次ベビーブームの影響により,昭和60年代に入って急増し,平成4年度にピークの約205万人に達するが,その後,減少に転じ,わずか8年後の平成12年度には約151万人になるものと予測される。加えて,近年の出産動向から,それ以降も減少傾向が続くことが明らかである。
このような現実を踏まえ,大学審議会は,平成3年5月「平成5年度以降の高等教育の計画的整備について」次のような答申をした。
①高等教育の質的充実を図ることとし,教育機能の強化,世界的水準の教育研究,生涯学習等への対応について具体的な取り組みを求めるとともに,②高等教育の規模等については,18歳人口の減少,志願率の推移,社会人学生・外国人留学生の拡大等の要因を考慮し,将来の高等教育規模(学部レベル)に関する複数のケースを示し,関係者が高等教育の規模をある程度展望できるようにした。また,地域配置については,地域間格差の是正を基本としつつ,地方の中枢的都市及びその周辺地域における整備を重視する,としている。
このような状況は,学生を受け入れる各大学にとり,状況によっては,規模の縮小といった事態も予想されることであり,特色,個性ある大学づくりへの取り組みが強く求められているところである。