国際バカ口レア資格
※本用語の解説は1992年に作成されたものです。
国際交流の進展に伴い世界各地に各国人子女の教育を主目的とする国際学校が増加したことから,これらの学校の卒業者に国際的に通用する中等教育修了資格(大学入学資格)を与えること等を目的として創設された制度である。国際バカロレアの実施主体である国際バカロレア事務局は,スイス民法典に基づき1967年に創設された財団法人で,スイスのジュネープに置かれている。
資格の取得は,加盟校に入学して,バカロレア事務局指定の教育課程を少なくとも2年間履修して,最終の試験に合格する必要がある。
履修要件は,第一言語(母国語),第二言語(外国語),社会科,理科,数学の各群からそれぞれ1科目ずつの選択,そして,芸術などを含んだその他の科目群から1科目選択の計6科目に加えて,社会奉仕,知識の理論,発展論文の履修である。最終試験は上述の6科目について行われる。既に国際バカロレアを取得した者が,更に成績をよくすることを希望する場合や,その取得を目的としない者でも,各科目の受験に必要な時数の履修をしている場合には,一部の科目の受験も可能である。
なお,我が国においても,昭和54年4月から国際バカロレア資格取得者で18歳に達したものに大学入学資格が認められている(学校教育法施行規則第69条に基づく文部省告示)。
また,第二言語としての日本語の科目もあり,日本人受験者は430名で7つの加盟校が日本にある(1990年現在)。