CB(CollegeBoard)

※本用語の解説は1992年に作成されたものです。

米国の民間の非営利教育団体。大学入試協議会(CEEB:CollegeEntranceExaminationBoard)が正式名称であるが,通称としてはCB(大学協議会あるいはカレッジボード)が使用されている。1957年にニューョーク州教育理事会から設立認可を受けた会員制の団体である。創設の歴史はもっと古く,1900年に東部地区に所在する私立大学が集まって,入学者選抜のための共通のテストを作成・実施する組織を設置したのが始まりである。本部はニューョーク市に所在する。
組織や活動内容の面ではかなりの変化があったが,高等教育機関への接続を円滑にするのに貢献するという初期の目的は基本的に変化はなかった。高等教育機関と中等教育機関の橋渡し役として,テストや測定,出版,そしてガイダンスや奨学資金援助にかかわる情報提供サービスといった様々な支援事業を営んでおり,団体を支える会員数は大学,高等学校,教育団体など2,600を超えている。
団体の様々な活動のなかで最も中心になるのが,ETS(教育テストサービス)に委託する入学テスト事業である。入学テスト事業は高等学校の生徒,高等学校,大学,奨学金団体に対して,テスト結果を中心とした関連情報を提供することを目的とする。具体的には,大学進学希望者に対してSAT(進学適性テスト),TSWE(標準英作文テスト),ACH(学力テスト),及びSDQ(生徒志望調査)といった各種のテストや調査を実施し,その結果の報告などのサービスを行っている。
最近,特に注目され始めたのが,試験による単位認定事業であり,これによって大学の1,2年次で取得する単位については授業を受けるかわりに試験だけで認定されることが可能になってきた。具体的には,主として高等学校生徒を対象としたAPP(アドバンスト・プレイスメント事業)や,社会人を対象としたCLEP(大学レベル試験事業)がよく知られている。